妊娠をしてお腹に新しい命が宿ると、赤ちゃんを産むために体内ではあらゆる変化が起こります。

まず、出産の時にすんなり赤ちゃんがお腹から出てくるようにと、骨盤を支えている靭帯が脳からの命令で緩んでいきます。その結果、お腹の中でも赤ちゃんが快適に過ごせると言う訳ですね。

そして妊娠も中期に差し掛かってくると、脳や神経が形成され終わり次はいよいよ身体が大きくなっていく時期に入ります。大きくなればその分お腹も膨れ上がるために、身体の重心が前方へと移動してしまうんです。

もしまだ妊娠をしていないと言う方がいらっしゃいましたら、2kg程のお米をお腹の前で抱えてみて下さい。どうでしょう。全身のバランスを保つのが難しく感じられ、何とか姿勢を維持しようと腰を反らせてしまってはいませんか?

これは背骨がいわゆる「くの字」に曲がっている状態なのですが、こうなってしまうと腰に無理な負荷が加わってしまいますので腰痛を引き起こしやすくなってしまうんです。妊娠中期に悩まされる方が多い症状の1つ。

赤ちゃんが大きくなる事でも腰痛になるのですが、それ以外にも安静にするためにずっと座っている事が多かったり、夏場ですと公共施設での強すぎる冷房などもあり、骨盤付近を流れる血流も滞ってしまいがち。これが原因でも腰痛になってしまうのです。

お腹が膨れ上がると動くのも億劫に感じてしまいがちですが、血流が妨げられるのは好ましくありません。まずはウォーキングで良いですので身体を動かす習慣も付けておきましょう。

気虚な方の場合は?

気虚タイプは動けない程にしんどい!と言うレベルの腰痛に悩まされる事はありませんが、どことなく重いなーと言った感じがずーっと続くのが特徴的です。

通常腰痛と言うと、朝起きた時にしんどくて夕方以降はケロッとしている場合が多いのですが、逆に朝や午前中は元気であるにも関わらず夕方以降になると突然腰が重く感じるようになります。

或いは精神的にストレスが溜まっている時などにも起こりやすいですね。このタイプが妊娠時に腰痛になってしまうのは、主に適当な食事を摂っている事や日頃電車ばかりであまり歩く機会が無いなどが挙げられます。

血や気が滞っているから、それが腰痛となって現れてしまうんです。まずは軽めの運動から取り組んでみましょう。そして、足腰を強くするのがコラーゲンを多く含む食材です。

血虚な方の場合は?

腰痛は主に腰回りの筋肉が張った状態が長続きした時に突然発症する事が多いです。そして、血虚タイプの方は血が少ないですので、疲労回復のための血液の巡りが非常に悪いのが特徴。

筋肉が張って引きつるような痛み、と考えると分かりやすいかもしれません。原因として挙げられるのが、妊娠初期からきちんと栄養が摂れていなかった事、さらには赤ちゃんに血液が取られてしまって母体に回す血液が不足してしまっている事があります。

そして、血虚タイプは全身の筋肉が少ない事もあり、例え血液が充足されていたとしても筋肉内のポンプ作用が弱く巡りが悪いままである可能性もあります。これを予防するためには適度な筋力トレーニングと共に、鉄分豊富な食材を摂る事。

それをサポートしてくれるのがウナギです。活力も付きますし、足腰を強くしてくれる働きがあります。ただし、食べ過ぎにだけ注意が必要です。

瘀血な方の場合は?

じんわりとした腰の痛みに悩まされるのではなく、瘀血な方の場合は刺されるような強い腰痛に悩まされるのが特徴です。

午前中や日中は割と症状を感じる事が少ないのですが、夕ご飯を食べ終え一段落着いた頃に襲ってくるので厄介。この場合マッサージをしても痛みが取れるどころかむしろ倍増してしまう場合も。

夫の皆さま、瘀血な場合は逆効果になってしまうのでマッサージは止めておきましょう。そうでありながらも、腰の痛みがジンジン来るため、寝ている最中も寝返りや姿勢を変えるだけでもかなり辛いです。

対策としましては、身体の巡りをスムーズにしてくれるお酢が使われた料理を摂る事、腰痛予防に効果的だとされているワカメのような海藻をたくさん食べると良いでしょう。

気滞な方の場合は?

腰の下あたりが痛いと思っていたら、翌日には腰の右側に痛みを生じる。このように、腰の痛みを感じる部分が微妙に変化するのが気滞タイプの特徴であると言えます。

特に慢性的な肉体疲労が蓄積されている場合や、何か精神的に嫌な事があった時などに発症しやすいです。常に精神に何かしらの緊張が走っている場合は慢性化しやすいので、早め早めの対策を取って行く事が重要になります。

腰痛が起こりやすい時間帯は、リラックスタイムである夕方以降や寝る前などではなく、肉体的にも精神的にも疲れやすい午前中や日中なのが特徴です。やはり、ストレスが原因で起きてしまいますので、精神的に安定出来る環境を作っておきましょう。

何か妊娠について心配な事があったら一人で抱え込むのではなく、夫の力も借りるようにしましょう。あなたは1人じゃありません。

陰虚な方の場合は?

陰虚タイプは水分不足によって引きつるような痛みに襲われてしまうのが特徴です。生活が忙しくなると症状が悪化し、落ち着いてくると腰痛も自然と和らいでいくのが一般的です。

このタイプは筋肉痛による腰痛ではなく、水分が不足している事が原因の腰痛ですので、瘀血タイプ同様マッサージでは痛みを取り除けないのも忘れてはなりません。原因を解決するためには根本から見直していく事。

まずは水分不足を解消するために、塩分が適度に加わったスポーツドリンクを2時間おきぐらいには飲むようにして、全身を水分で満たしてあげる事が大切。水を多く飲めないと言う方は、食事で水分が取れる物を選ぶと良いでしょう。

痰湿な方の場合は?

痰湿タイプは体内に水分が溜まっている事が多いため、冷え性を患いながら腰が冷えて重くのしかかるような腰痛に悩まされるのです。

マッサージしても痛みは解消されていきませんし、かといってじーっと座っていても何の解決にもなりません。特に、天気が悪い日にはより腰の痛みが酷くなってしまう事も・・・。

痰湿タイプが妊娠中期で腰痛に悩まされるのは、陰虚タイプと違って水分を必要以上に摂取している事。無駄に水分が溜まってしまう事で、腰痛を引き起こしてしまうんですね。

まずは水分を効率良く体外へ排出させるために代謝を高めるようにしましょう。カリウムを多く含む食材は、水分の排出を促してくれますので痰湿タイプにはピッタリであると言えますね。